// Shapeクラス
class Shape {
// protectedなインスタンス変数
protected String shapeColor;
// protectedなコンストラクタ
protected Shape(String color) {
this.shapeColor = color;
}
}
// Circleクラス
class Circle extends Shape {
// Circleクラスのコンストラクタ
// Shapeクラスのprotectedなコンストラクタを呼び出してshapeColorを設定
public Circle(String color) {
super(color);
}
// 他のメソッドやフィールドを追加することも可能
}
この例では、Shape
クラスにprotected
なコンストラクタがあり、Circle
クラスはShape
クラスを継承しています。Circle
クラスでは、自身のコンストラクタでsuper(color)
を使用してShape
クラスのコンストラクタを呼び出し、shapeColor
を設定しています。これにより、Circle
クラスはshapeColor
にアクセスできるようになります。
protectedなコンストラクタ
protectedなコンストラクタは、クラスのコンストラクタが同一パッケージ内の他のクラスやそのサブクラスからアクセス可能であることを示します。これにより、同じパッケージ内の他のクラスやそのサブクラスが、そのクラスのprotectedなメンバー(フィールドやメソッド)にアクセスできるようになります。
クラスのコンストラクタをprotectedにすることにより、そのクラスのコンストラクタが同一パッケージ内の他のクラスやそのサブクラス以外からアクセスできないという制約は、主にアクセス制御の一環として機能します。この制約により、クラスの内部実装の詳細を外部に公開せず、クラスのオブジェクトの生成や初期化が制限されます。以下は、この制約がもたらす意味や利点についてのいくつかのポイントです。
- カプセル化の促進: クラスの内部実装の詳細を隠蔽するため、同じパッケージ内であっても外部から直接コンストラクタを呼び出せないようになります。これにより、クラスのカプセル化が促進され、内部の変更が外部コードに影響を与えにくくなります。
- 内部不変性の保持: クラス内部の状態や不変性を維持するために、コンストラクタが同一パッケージ内のクラスやサブクラス以外からアクセスできないようにします。外部から直接アクセスできないことで、意図しない変更や初期化が防がれます。
- APIの整理と抽象化: パッケージ外のクラスやモジュールが直接コンストラクタを使用できないため、APIが整理され、クラスのインスタンスの生成方法が外部により厳密に管理されます。また、抽象化が強化され、外部の利用者が内部実装の詳細に依存することが減ります。
- セキュリティの向上: クラス内部で重要な初期化やセットアップが行われている場合、それが制限されることでセキュリティ上のリスクが低減します。外部から不正な初期化や操作を制限することができます。
総じて、クラスのコンストラクタが同一パッケージ内の他のクラスやサブクラス以外からアクセスできないことは、オブジェクト指向の原則であるカプセル化やセキュリティの観点から有益です。