104 「static修羅道」 Step02 解答例


CalcUtil.java

public class CalcUtil {
  // 2つの整数を加算して返すメソッド(クラスメソッド)
  public static int add(int a, int b) {
    return a + b;
  }

  // 2つの整数を減算して返すメソッド(クラスメソッド)
  public static int subtract(int a, int b) {
    return a - b;
  }
}

Main.java

public class Main {
  public static void main(String[] args) {
    // staticメソッドなので new しなくても使える
    int sum = CalcUtil.add(10, 3);
    int diff = CalcUtil.subtract(10, 3);

    // 結果を出力
    System.out.println("10 + 3 = " + sum);
    System.out.println("10 - 3 = " + diff);
  }
}

実行結果(出力)

10 + 3 = 13
10 - 3 = 7

解説

この問題では、static メソッドの特徴「インスタンスを生成しなくても使える」という点に注目します。


なぜ static メソッドを使うのか?

このようなメソッドは、**クラスに属する「機能」**です。
addsubtract は、「状態(インスタンス変数)」に依存せず、ただ入力を受けて計算結果を返すだけの処理です。

そのため、わざわざインスタンスを作る意味がありません。

// 間違った例(インスタンス化の意味がない)
CalcUtil util = new CalcUtil();
int result = util.add(1, 2);  // 不自然

正しい呼び出し方

int sum = CalcUtil.add(10, 3);

このように、クラス名.メソッド名() という形で呼び出せるのが static メソッドの利点です。

Javaの Math クラスや Collections クラスもこのように使われています。


ユーティリティクラスとは?

今回の CalcUtil のように、インスタンスを持たずに便利な処理をまとめたクラス
「ユーティリティクラス」と呼びます。

特徴は:

  • 全てのメソッドが static
  • 状態(インスタンス変数)を持たない
  • 処理のみを提供する

Java標準APIでもよく見られる設計パターンです。


まとめ

  • static メソッドは、インスタンスを作らずに呼び出せる
  • 「状態に依存しない処理」は static メソッドに向いている
  • ユーティリティクラスはすべてのメソッドを static にすることで、「newしない設計」にできる

104 ステップアップ問題 「static修羅道」


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