MapUtil.java
import java.util.*;
public class MapUtil {
public static void findProductIdByName() {
// 商品IDと商品名の対応を記録するMapを作成
Map<Integer, String> productMap = new HashMap<>();
productMap.put(101, "Apple");
productMap.put(102, "Banana");
productMap.put(103, "Orange");
// 検索対象の商品名
String targetName = "Banana";
// フラグと結果変数を用意
boolean found = false;
int foundId = -1;
// Mapをループして、valueからkeyを探す
for (Map.Entry<Integer, String> entry : productMap.entrySet()) {
Integer id = entry.getKey();
String name = entry.getValue();
// 値(商品名)が一致したら
if (name.equals(targetName)) {
found = true;
foundId = id;
break; // 見つかったらループ終了
}
}
// 結果の出力
System.out.println("商品名: " + targetName);
if (found) {
System.out.println("商品ID: " + foundId);
} else {
System.out.println("見つかりませんでした");
}
}
}
解説:「Mapは値で検索できない」ってどういうこと?
Mapの基本は「キー → 値」です。
つまり、「IDから名前を引く」のは得意ですが、「名前からIDを探す」のは得意ではありません。
なぜ苦手なのか?
Mapはキーに対してハッシュテーブルやツリー構造を構築していますが、
値に関しては何のインデックスも持たないからです。
そのため、値からキーを探すには、全件ループして1件ずつ比較するしかありません。
書き方のポイント
for (Map.Entry<Integer, String> entry : map.entrySet()) {
if (entry.getValue().equals(target)) {
// 一致したらentry.getKey()が目的のID
}
}
equals()
で文字列の比較- 見つかった時点で
break
すると効率が良い - 見つからなかった場合の処理も忘れずに
containsValue()
では足りない理由
map.containsValue("Banana"); // true/false しか返さない
- このメソッドでは 「値が存在するかどうか」 はわかるが、「どのキーか」 はわからない
- 結局ループが必要になる
実行結果の例
商品名: Banana
商品ID: 102
まとめ:このステップで学ぶべきこと
- Mapは「キーから値」は得意でも「値からキー」は苦手
- 値からキーを探すには、全件ループして比較する必要がある
- 検索効率を求めるなら「逆向きのMap」を別途用意する方法もある(応用)
このステップでMapの「片方向性」を知っておくことは、設計ミスを防ぐうえでとても重要です。