問題
Bookクラスを作成し、ObjectクラスのhashCodeメソッドをオーバーライドして、Bookオブジェクトのハッシュコードを適切に計算するようにしてください。
ヒント
- 重要なフィールドの組み合わせ:
hashCode
を計算する際に、クラスの重要なフィールドを組み合わせます。同じ値を持つオブジェクトは同じハッシュコードを持つようにします。 - 各フィールドのハッシュコード取得: 各フィールドのハッシュコードを取得し、これらの値を組み合わせて全体のハッシュコードを生成します。
- null チェック: フィールドが
null
の場合に備えて、Objects.hash
などを使用してハッシュコードを計算します。これにより、null
フィールドがあっても正しくハッシュコードを計算できます。
「ハッシュコード」とは?
ハッシュコード(Hash Code)は、データ(通常はオブジェクト)を一定の長さの数値で表現する手法の一つです。これにより、データを高速かつ効率的に識別できるようになります。ハッシュコードは、ハッシュ関数によって計算され、通常は固定長のビット列(整数)として表現されます。
ハッシュコードの主な特徴は以下です:
- 一意性ではない: 異なるデータが同じハッシュコードを持つことがあります。これをハッシュコードの衝突と呼びます。ただし、優れたハッシュ関数は異なるデータが同じハッシュコードを持つ確率を最小限に抑えます。
- 同じデータは常に同じハッシュコード: 同じデータに対しては常に同じハッシュコードが生成されるようになっています。これが保証されない場合、ハッシュテーブルなどのデータ構造が正しく動作しません。
- 高速性: ハッシュコードは高速に計算できる必要があります。オブジェクトの識別やデータの検索など、多くのアルゴリズムでハッシュコードが使用されるため、高速な計算が求められます。
Javaにおいては、hashCode
メソッドがオブジェクトのハッシュコードを提供します。このメソッドをオーバーライドすることで、特定のクラスのハッシュコードの生成方法をカスタマイズできます。ハッシュコードは主にハッシュテーブル、ハッシュセット、ハッシュマップなどのデータ構造で使用され、オブジェクトを一意に識別するために利用されます。
→解答例